全身PET-CT
全身PET-CT検査とは
PET-CT検査は、がんの早期発見や診断に役立つ最先端の画像診断技術です。この検査では、PET(陽電子放出断層撮影)により細胞の代謝活動を可視化し、CT(コンピュータ断層撮影)で臓器や組織の詳細な形状を確認します。これらを組み合わせることで、病変の位置や大きさ、性質を正確に把握することが可能です。特に、微小ながん細胞の代謝活動を捉え、転移の有無を迅速に判断できるため、がんの早期発見・治療効果の評価に有用です。また、全身を短時間で一度に検査できるため、包括的な健康管理に大きく貢献します。
装置について
装置:Biograph_mCT(シーメンスヘルスケア株式会社)
製品の特長は「安心感」と「新しさ」にあります。
安心感
装置ガントリ開口は78㎝と広く、開放的な設計で、寝台は低床設計により乗り降りがしやすくなっています。また、64スライスCTを搭載し、独自技術により検査時の被ばくを軽減し、金属によるアーチファクトも抑制。受診者に最適化されたアプローチで、高品質なCT画像を提供します。さらに、PETは画素数の向上と標準搭載のTime-Of-Flight技術により、コントラストの高い全身画像を実現。病変の「発見しやすさ」を通じて、受診者に安心感を届けます。
新しさ
最新技術「FlowMotion」により、寝台が停止することなくスムーズにPET撮影が可能。全身検査の時間を大幅に短縮します。また、呼吸器疾患を目的とする場合、従来の煩わしい呼吸同期器具を使用せず、デバイスレスPET呼吸同期を採用。さらに、「OncoFreeze AI」によるAI技術で、通常のPET検査で2種類の画像を提供可能です。
MRI/MRA
脳MRI/MRA検査とは
脳MRIでは、脳の断面を高精度に撮影し、脳梗塞、脳腫瘍、脳出血といった異常を早期に発見することが可能です。高解像度の画像により、脳内の微細な変化や病変も見逃しません。
MRA(磁気共鳴血管画像法)は、MRI技術を応用して脳や首の血管の状態を画像化します。血管の狭窄や閉塞、脳動脈瘤などを非侵襲的に診断できるため、脳梗塞や脳血管疾患のリスク評価に役立ちます。造影剤を使用しないため、体への負担も少ないのが特徴です。
これらの検査は、脳卒中や脳血管疾患の早期発見に有効で、将来の健康リスクを低減するための重要なステップとなります。
装置について
装置:SIGNA Champion(GEヘルスケア)
検査に携わる全ての人を快適に
新型ワイドボアシステムは、受診者様の快適性を最優先に考え広い検査空間を追求されており、前後方向50cmを超えるゆとりある空間、患者テーブルが49cmまで下がるため乗り降りする受診者様への負担が軽減されている。
全ての画像を次世代に
検査画像を次世代のレベルへと引き上げるべく必要となる多数の先進技術を搭載しておりDeep Learning技術としてAIR Recon DLによる次世代イメージングによって高画質な画像が提供される。
CT検診
低線量肺がんCT検診とは
肺がんを早期に発見するための効果的な検査方法です。この検診では、従来のCT検査よりも放射線量を大幅に抑えた「低線量CT」を使用します。これにより、被ばくのリスクを最小限にしながら、肺の詳細な画像を取得することが可能です。特に、胸部レントゲン検査では見つけにくい小さな肺がんや初期の病変を検出する能力に優れています。また、肺がんだけでなく肺気腫や肺炎などの他の肺疾患の発見にも役立ち、検査時間は5分程度で、痛みもなく、食事制限などの準備も不要です。喫煙歴のある方や肺がんのリスクが高い方にとって、低線量肺がんCT検診は重要な健康管理の手段となります。
当施設では「胸部CT画像AI解析サービス」を使用して、肺結節検出、肺実質の計測・表示、心臓容積、冠動脈カルシウム計測、大動脈計測、胸椎骨計測、肺密度計測、を行っております。
内臓脂肪計測CTとは
メタボリックシンドロームの診断基準の一つに男性では腹囲85cm以上、女性では90cm以上があります。この基準は、CT検査で内臓脂肪面積が100平方センチメートル以上の場合に、糖尿病や高血圧、脂質異常症など生活習慣病のリスクが高まることを示した研究に基づいています。内臓脂肪計測CTは短時間で非侵襲的であり放射線被ばくも極わずかで内臓脂肪の量や分布を正確に測定でき、腹部の断面画像から脂肪を可視化することで、より具体的な健康管理の指標を提供可能なため生活習慣病やメタボリックシンドロームのリスク評価に役立ちます。
装置について
装置:Revolution Maxima(GEヘルスケア)
受診者の皆さまに安全で快適なCT検査を提供するために開発された最新のCT装置です。この装置では、放射線の影響を大幅に抑えつつ、正確で高品質な検査結果を得ることが可能です。
AI技術を活用して、個々の受診者様に最適な撮影条件を自動で設定し、被ばくを最小限に抑えながらも高画質な画像を実現します。また、検査時間の短縮や効率向上によって待ち時間も軽減され、スムーズに検査を受けていただけます。
さらに、高速で正確な撮影技術を搭載しており、動きによる画像の乱れを防ぎつつ、体の内部を詳しく調べることができます。最新の被ばく抑制技術により、臓器ごとに適切な被ばく量で検査を行うため、体への負担が少ない点も特長です
骨密度計測と骨質評価
骨密度計測と骨質評価とは
腰椎と大腿骨頸部の2か所の骨密度を測定し骨粗鬆症の診断や骨折リスクの評価を行います。
腰椎骨密度測定
骨密度を直接測定することで、骨粗鬆症の早期発見に役立ちます。特に腰椎は骨密度の変化が早く現れる部位であり、骨量の減少を正確に把握することが可能です。また、骨折リスクの評価にも有用で、骨粗鬆症による脊椎骨折の予防に役立ちます。
腰椎骨質評価
骨密度測定(DXA)から得られるデータを基に、骨の微細構造を評価する指標(TBS:Trabecular Bone Score)を評価します。従来の骨密度(BMD)だけでは把握しきれない骨質の情報を補足することで、骨折リスクの評価をより正確に行うことが可能になります
大腿頸部骨密度測定
骨折リスクの予測において最も信頼性の高い指標の一つです。特に大腿骨頸部は、骨粗鬆症による骨折が発生しやすい部位であり、その骨密度を測定することで、将来的な骨折リスクを評価できます。また、腰椎と大腿頸部の骨密度を併せて測定することで、より包括的な骨の健康状態を把握することが可能です。
体組成計測とは
体組成計測では、アンドロイド型とガイノイド型の脂肪分布を評価することで、健康リスクや体型の特徴を詳しく把握することが可能であり、また、サルコペニアの発見にも非常に有用です。
アンドロイド型脂肪分布
主に腹部に脂肪が蓄積するタイプで、いわゆる「リンゴ型肥満」と呼ばれます。このタイプは、内臓脂肪が多い傾向があり、糖尿病や高血圧、心血管疾患などの生活習慣病のリスクが高まるとされています。
ガイノイド型脂肪分布
主に臀部や太ももに脂肪が蓄積するタイプで、「洋ナシ型肥満」と呼ばれます。このタイプは皮下脂肪が多く、アンドロイド型に比べて生活習慣病のリスクは低いものの、関節への負担が増える可能性があります。
これらの脂肪分布を評価することで、個々の健康リスクをより正確に把握し、適切な生活習慣の改善や治療計画を立てることが可能です。特に、アンドロイド型脂肪分布が確認された場合は、内臓脂肪を減らすための運動や食事療法が推奨されます。
サルコペニア検査
サルコペニアは、加齢に伴う自然な現象ですが、筋肉量の減少が進むと転倒や骨折のリスクが高まり、日常生活に支障をきたす可能性があります。体組成計測は、サルコペニアの発見において非常に有効な手段です。特に、筋肉量や体脂肪量を正確に測定することで、サルコペニアの診断基準を満たしているかどうかを評価できます。
装置について
装置:PRODIGY Fuga(GEヘルスケア)
独自の鋭角ファンビーム方式の撮影が採用されており撮影時の幾何学的拡大誤差の影響が抑えられおり、さらに、骨部を追従する独自のスマートスキャン技術によって、スキャン時間と被ばくが低減されている。
3Dマンモグラフィー
3Dマンモグラフィーとは
当施設のマンモグラフィーは全て3Dで撮影し、従来のマンモグラフィー様の合成2D画像も作成します。
3Dマンモグラフィーはトモシンセシス(Digital Breast Tomosynthesis)とも呼ばれ、従来の2Dマンモグラフィーに比べて乳がんの診断精度を向上させる技術です。乳房を複数の角度から撮影し、3D画像を生成することで、乳腺組織の重なりを減らし、腫瘍や異常をより正確に検出します。トモシンセシスは、高濃度乳腺(デンスブレスト)の女性に特に有用で、偽陽性や偽陰性を減らしつつ、早期発見の精度を高めることが可能です。2011年には米国食品医薬品局(FDA)でもその有効性が承認され、本邦でも2024年に保険収載されており、乳がん検診の新たなスタンダードとして多くの医療機関で採用が進んでいます。これにより、乳がんの早期発見と治療の向上に大きく貢献しています。
また、合成2D画像を組み合わせることで、従来の2Dマンモグラフィーと同様に乳房全体を把握でき、読影の効率を高めます。さらに、合成2D画像の使用により、被ばく線量を低減し、受診者様の負担を軽減します。
装置について
装置:AMULET SOPHINITY(富士フイルム メディカル)
高画質・低線量
直接変換方式 FPDにより最小画素サイズ50μmの高精細画像により微小石灰化を高精細に描出可能。また、2D撮影とトモシンセシス両方撮影しても2mGy*1以下での低線量撮影が可能
※1:40mmPMMA(45mm乳房厚 50%乳腺 50%脂肪相当)におけるSTモードでの撮影線量
トモシンセシス機能
乳房を複数の角度から低線量で撮影したトモシンセシス(3Dマンモグラフィー)撮影とそのデータから合成2D画像の出力が可能
快適な検査体験
受診者の痛み軽減を目的とした圧迫自動減圧制御機能も搭載しており、ヒステリシス現象を利用し、通常の圧迫方法よりも最大圧迫圧となっている時間を低減している