医療顧問 糸井 隆夫

「病気を見つける健診」から、「病気にならないための健診」へ

 

みなさん、こんにちは。この度、TIMC TOKYOの顧問を拝命いたしました東京医科大学消化器内科の糸井隆夫です。予防医療の新たな地平を切り拓こうとする本センターの理念に深く共感し、その歩みに参画できることを大変光栄に存じます。

院長である浅原孝之先生が掲げられた「病気にならないための健診」というビジョンは、これからの医療の本質を鋭く捉えたものです。これまでの健診は、疾患の早期発見という重要な役割を担ってきました。しかし超高齢社会を迎えた今、私たち医療者に求められているのは、発見後の対応だけでなく、発症そのものをいかに防ぐかという視点です。すなわち、未病の段階で介入し、個々人の人生設計に寄り添いながら健康を守る医療へと進化することが必要です。

私はこれまで消化器領域、特に膵臓・胆道領域を中心に、内視鏡医療の発展に携わってまいりました。高度な診断技術や低侵襲治療は、患者さんの負担を軽減し、予後を改善してきましたが、その経験から強く感じているのは、「治療の最善」は常に「予防」に勝ることはないという事実です。病を未然に防ぐことこそが、本人のみならずご家族や社会全体にとって最大の価値をもたらします。

TIMC TOKYOが目指すのは、単なる検査施設ではなく、健康という資産を守り育てる戦略拠点です。専門性とホスピタリティを兼ね備えた空間で、一人ひとりの価値観やライフスタイルに応じた提案を行うことは、これからの健診の理想形ともいえると考えます。医療の質と体験の質、その両立こそが新時代のスタンダードになります。

顧問として私は、専門的知見の提供はもとより、学術的視点と臨床現場の経験を融合させ、本センターの発展に寄与してまいります。そしてここ豊洲から、日本の予防医療の在り方を刷新するモデルを発信していきたいと考えております。

TIMC TOKYOが、皆さまの人生にとって健康への投資の最良のパートナーとなることを心より願っております。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。


TIMC TOKYO 医療顧問
東京医科大学消化器内科学分野
主任教授 糸井 隆夫

 

医療顧問 糸井 隆夫 略歴

1991年 東京医科大学卒業、第4内科(現消化器内科)入局
1993年 新潟大学第一病理学教室研究生
1997年 東京医科大学大学第4内科臨床研究医
2001年 同大 第4内科助手
2006年 同大 消化器内科講師
2010年 同大 消化器内科准教授
2016年 同大 消化器内科主任教授
2018年-2024年 東京医科大学病院副院長
2020年 東京医科大学病院国際診療部部長
2021年 東京医科大学病院がん研究事業団理事長
東京医科大学病院膵臓・胆道疾患センター長